2013年11月3日日曜日

明治二十五年第五師団軍馬診療録より

偶児謨と診断される症例がある。仏蘭西語のGourme、独逸語のDruse der Pferdeで腺疫のことである。馬の伝染病で原因は細菌。教科書と授業では習ったような記憶があるが、卒業後には予防接種以外に馬の診療を行った事は無い。昭和三十年頃までは農耕牛馬が居たが、耕うん機が急速に普及して姿を消した。直接の原因は自動車が普及して農村にまで入り込むようになると、自動車の音に驚いた牛馬の暴走事故が多発した事である。
学而不思則罔