2014年4月11日金曜日

橘猪弼

「日中文化交流史叢書(8)科学技術」1998年・大修館書店の『中日農業技術の交流』楊直民著・李旭光訳の 2獣医技術 に聖徳太子の侍従として名が出る。この記述の参考文献は『中獣医学史簡編』とあるから、出処は我が国の白井本か中村本の「日本獣医学史」辺で、ガセネタの捏造者は菊池東水か深谷馬医監である。案の定この記述は桓武天皇延暦二十三年の肥後の人・平仲国となるから極めて信頼出来る偽記述である。そうやって見るとこの論文には胡散臭い所が多々ある。『同牧安驥集』は『司牧安驥集』の悪意のない間違いであろうが、施翼亭持ち渡りの『元亨療馬集』から『馬経大全』の国師・馬師問の件は些か眉唾である。『中獣医学史簡編』の著者は元北京農学院の教授で国際的にも有名な方で、1995年のWVA横浜大会の懇親会では挨拶をした覚えがある。この時の発表は「為御褒美銀三枚被下置馬療書」、口述原稿を以下に添付する。




学而不思則罔