2010年12月11日土曜日

楊時喬と丁賓



楊時喬の「馬書」は版本としては明代には刊行されなかった.楊時喬は萬暦二十三年から二十六年まで南京太僕寺卿.丁賓は三十一年から三十三年まで.元になる書は元亨兄弟の集成した「療馬集」.「療馬集」は嘉靖二十六年に無序の坊刻本で刊行されて四庫に収蔵され,後に太僕寺卿の序文を付して官刻の書となる.元亨療馬を一読すれば誰でも理解出来る事であるが,元亨兄弟は自分で文献を蒐集し,治験を積み重ねて書を編纂している.御用学者や役人の権威とは関わりのない実学の世界の人間である.
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学而不思則罔