「日本馬政史」は社団法人帝国競馬協会、昭和三年五月二十五日発行の不許複製の非売品の書物である。刊行の際の委員は陸軍中将小畑豊之助、陸軍少将石橋正人、獣医学博士新山荘輔、獣医学博士丹下謙吉、獣医学博士勝島仙之介、獣医学博士須藤義衛門、獣医学士広沢弁二、陸軍獣医監内村兵衛、陸軍省馬政課長騎兵大佐市瀬源助、法学士芝山雄三、農林省畜政課長木嶋駒蔵。史料の蒐集先は帝国大学文学部史料編纂掛、宮内省図書寮。宮内省主馬寮。内閣文庫。農科大学。農林省。陸軍省。東京偕行社。上野、日比谷図書館。小笠原伯爵邸。この他に、南部、仙台、津軽、九州関西方面に出張、各種馬所、種馬牧場、種馬育成所都道府県並びに各地産馬組合。
「日本馬政史第壹巻」は有史以前から安土桃山時代までの事が書かれているが、この中に橘猪弼の名は無い。個人名として登場する馬医・伯楽は「吾妻鏡」にある承久三年の友野右馬允遠久、
「兼山記」天正五年の伯楽・道家弥三郎、天正元年「療馬図説写本」の桑嶋新左衛門尉仲綱、「蓋囊抄」文安期の小河乗澄、肥後国平の仲国、安国、眼心である。
1 件のコメント:
『日本馬政史』(昭和3年、帝国競馬協会編)の編纂に、果たして新山荘輔は関係していたのかどうか(新山の没年は5年ですから、昭和3年以前より刊行準備の進む、この馬政史に関係せぬはずはありませんが…)調べていたところ、このブログと出会いました。国会図書館デジタルコレクションに『日本馬政史』はありますが、これは国会と提携している地方図書館に出かけないと、読めません。
全5巻のどこかに編集委員名簿があり、そこには新山の名前があるだろうと思いましたが、私の次の図書館行きはまだ、一週間も先です。
おかげさまで在宅のまま、新山の名前を確認できました。ほんとうに感謝です。
そこでもう一点。これはもし、ご存知でしたらご教示いただければ幸いです。
新山の旧姓ですが、wikiなどに「白根」(萩市大井)とあります。萩の白根一族といえば、白根松介などを輩出した白根姓をすぐさま連想します。しかし、新山の白根と、白根松介らの白根が同じ一族とする資料にネット上では出会えません。
申し遅れました。私は後藤拓磨という、信州在住のモノカキです。
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